クラシック音楽の4期とは?

皆さん、こんにちは!木山音楽教室、ピアノ講師の国松沙樹です。

寒さのなかにも、ほんのり春の気配を感じる今日この頃。皆様はいかがお過ごしでしょうか。

先日、ピティナピアノコンペティションという大きなコンクールの課題曲が発表されました。木山音楽教室からも挑戦する生徒さんがいらっしゃいますので、今から楽しみです。

ピティナでは4期といって、バロック、クラシック(古典)、ロマン、近現代の4つの時代からそれぞれ課題曲が選曲されています。

今回はこのクラシック音楽の4期を取りあげてみたいと思います。

1つ目は、バロック時代
バロック時代に主に活躍した作曲家はバッハヘンデルなどが有名です。バッハの音楽は小品もたくさんあるので、ご存じの方も多いかと思います。
そして、実はこの時代にはピアノという楽器はまだ存在していないのです。その前身のチェンバロ(ハープシコード)という楽器で作曲していたと言われています。
チェンバロと今のピアノは音の鳴る構造が違います。今のピアノはハンマーという言われる部分で弦を叩いて音を出すのに対して、チェンバロは弦をひっかけるような形で音を鳴らすので、ピチカートをしているようなイメージになります。ですので、強弱はつきづらく、軽い音がします。そんなことをイメージすると聞きなじみがある曲も少し変わって聞こえてくるかと思います。

チェンバロ(学研:小学校の図鑑NEOより)

2つ目は、古典派時代
作曲家だとモーツアルトベートーヴェンが有名です。名曲がたくさん残された時代でもあります。この時代の特徴としては、色々な音楽の法則に名前が付けられたことがあります。例えばソナタ形式。提示部、展開部、再現部の3部構成になっていて、ベートーヴェンが確立したといわれています。また、同じ形式が何度も登場するロンド形式が確立されたのもこの時代です。演奏面でも、テンポが一定なことなども特徴にあります。私個人としては、この古典派時代を取り組んでいる時が一番楽しいと感じています。

3つ目はロマン派時代
有名な作曲家はショパンリストなどです。もう言わずもがな名曲の数々が思い浮かぶと思います。この時代にはピアノは現代のものとほぼ同じような仕組みになっているので、ショパンなどは特に「ピアノのためのピアノ音楽」を作曲したとして「ピアノの詩人」などと呼ばれています。この時代は先の古典派時代と打って変わって、歌うように少しテンポを揺らして演奏するのが特徴です。作曲家自身の想いや感情を音楽の中に取り入れる試みもたくさん行われ、タイトルがあるものや写実的なものも多くなってきました。オペラなどが盛んになったことも影響があったかと思います。

最後に近現代
ロマン派から近現代までは、それまでとは変わり「ここが時代の変わり目!」という部分があるのではなく、色々な学派などに分かれていたりするため一言でまとめるのはとても難しいです。今までと異なる点としては、作曲家自身がご存命の場合や録音などが残っている点があると思います。ロシアのピアニスト兼作曲家であるラフマニノフの演奏はとてもレベルが高く、「ほんとにこの曲自分で弾けたんだ」と思うときがありました(笑)
また文献も本人が残したものも沢山あるのでそれを読んでいるだけでもとても勉強になりますし、作曲家の熱い思いが伝わってピアノが楽しくなります。

ラフマニノフ本人の演奏CD

4期について簡単に取り上げてみました。ご自身が練習している曲の背景や時代についても併せて勉強してみると楽しくなりますし、世界史のテストでも良い点をとれるようになるのでおススメです♪

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

国松沙樹
(センター南教室・ピアノ/絶対音感/ソルフェージュクラス担当)

>>体験レッスンについて

>>教室TOP