こんにちは。主宰の木山舞子です。
合唱コンクールの季節ですね⭐️
木山音楽教室の生徒さん達もよく、合唱の伴奏の為にレッスンに曲を持ってきてくれます☺️
私自身、小学校から高校まで、果ては留学先のパリでも、帰国してからも、ずっと合唱伴奏をしてきたので、たくさんの人の声と合わせる抜群の楽しさはよく知っています!
日本には沢山の美しい合唱曲と、それらを楽しむ文化がありますね。フランスにいた時は、合唱伴奏というとバッハのロ短調ミサや、レクイエムなどのミサ曲の伴奏が大半でしたが、これはオーケストラのパートをピアノに置き換えた重厚なものでした。帰国してからは、日本語の美しさを生かした様々な合唱曲を弾く機会がありましたが、様々な伴奏を経験して、人の声の生み出すハーモニーの魅力をよく感じる事が出来たと思います。
さて、合唱曲をレッスンに持ってきた生徒さんに、まずいつも伝えているのが、
【音楽をしっかりコントロールするのはピアニスト】なんだよ
ということ。
テンポ、拍、強弱。全てピアノが先導します。
気分が盛り上がっても、気持ちのままに走らないように、導くつもりで演奏しましょう。
では、どのように音楽をコントロールするのかというと、なんといっても、バスの音…つまり左手の1番低い音のラインをしっかり出すことが大切です。
右手のフレーズが美しいところでも、音楽をコントロールし導いていくのは左手です。そして合唱曲の場合、1番大切なメロディは合唱側にあり、ピアノの右手はその合の手です。
これはソロの曲でももちろん大変重要なポイントですが、とくに合唱の場合はピアノvs大勢の声のパワーなので、しっかり重量のあるバスで音楽の基盤を支えるようにしましょう。
サビ前に音楽が大きく盛り上がる時は、合唱より一足先に盛り上がりをガイドするつもりで左手をクレッシェンドすると、歌い手も気持ちを作りやすく、良いですよ!
そして、伴奏の時にもうひとつ、とても大切で目立ってしまうのが【前奏・間奏・後奏の弾き方】です。
多くの合唱曲に、ピアノの魅力的な前奏がありますが、これは聴く人にその曲の世界観を一瞬で伝え、さらに歌い手にとっては、音楽の世界を心の中で作ってから歌い始める為に大切なパートです。
例えば出だしやサビのメロディをなぞるような前奏の場合は、その部分の歌詞をよく読み、言葉の切れ目、抑揚、意味に忠実に弾きましょう。
曲の情景を説明するような音楽であれば、歌詞からしっかりイメージを膨らませて説得力のある弾き方を探しましょう。
間奏や後奏は前奏のフレーズがまた登場することも多いですが、それぞれ違った役割があります。どの部分が前奏と違い、それがどのような表情になるのか、はっきり違いをつけて弾きましょう。
そして、3つめに大切なことは、【今ピアノに何が求められているのか考える】ということです。
前面に出て良いところなのか、合唱の盛り立て役なのか、、、
基本的に、伴奏は合唱より目立ってはいけません。しかし、前述の前奏などは、ピアノが比較的自由に弾いて良いところです(でもテンポは揺らしすぎないように!)
しかし、よく伴奏の譜面で、前奏や間奏の最後、ピアノの華麗なフレーズが落ち着いたのちに合唱に引き継ぐような部分があります。そこはしっかりとテンポを整えて、合唱に「どうぞ」と渡すことが求められています。
あとは、基本的に歌をしっかりきかせるために控えめに。バスはしっかり支えつつ、私は脇役ですよ、という意識を持ちましょう。
と、基本的な事だけでもいくらでも書くことはありますが、キリがないのでこのあたりで、、あとはレッスンでお話ししましょう!!