おすすめのピアノエチュードとその効果について

みなさまこんにちは🌞木山音楽教室でピアノ講師をさせて頂いております、国松沙樹です。

まだまだ暑い日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。私は夜が少し涼しくなり過ごしやすいな~と思っている今日この頃です。

今回のテーマは「(私的)おススメのエチュード特集」です!

エチュード(練習曲)は、カッコよく曲を弾くために必要な腕の筋肉俊敏性を勉強するだけでなく、音楽性も学べます!

ソナタなどの楽曲に比べて1曲が短いことが多いので、学生時代に勉強で忙しいときでもエチュードだけは…!と続けていたことを覚えています。

今回は、作曲家別に私の経験談なども交えてご紹介したいと思います!


1. バーナムピアノテクニックシリーズ

ピアノ学習者は一度は聞いたことがあるバーナムです。1曲がとても短く、音もリズムも難しくないため初級者さんでも無理なく進めていくことが出来ます!

小さな生徒さんはもちろん、お仕事でお忙しい社会人の方にもおすすめ出来る教本です。また、シリーズものになっていますのでご自身のレベルに合わせて進められることも良いと思います♪


2. ツェルニー100番、30番、40番、50番など

ツェルニーもシリーズものになっており、100番から始まり、30番、40番、50番と進む方が多いです。100番は一つ一つの曲が他のツェルニーに比べて短めに作られているので、その後の30番などへの導入として良い教本かと思います♪

30番は初級後半~中級者さんにおススメしている教本です。指の独立は勿論、速いスピードで弾くということもとても勉強になると思います。こちらが終わると40番、50番と続きます。

50番まで弾けるようになると、おおよそのテクニックは身についていると思います😊


3. モシュコフスキー 16の技術練習曲、15の練習曲、20の小練習曲など

モシュコフスキー手首を柔らかく脱力することがとても勉強になる教材だと思います。

手首の脱力はピアノを上手に弾くために必要なスキルですが、取得することはなかなか難しいものです。

それが、これらの楽曲を仕上げていくと自然と手首の脱力も身についていくので、私自身もとても驚きました。

ツェルニー30番など学んだあと、40番や次の教材に入る前に取り入れるという形もよいと思います。


4. ルクーペ「ピアノの練習ABC」など

ルクーペ1つの練習曲に対して1つ予備練習がついている点が特徴です。この予備練習はスケール(音階)のヴァリエーションになるので、ハノンなどでスケールはまだ取り組んだことがない、という方にも無理なく取り組める内容になっています。

予備練習(クリックで拡大)

またこれらの練習曲は、エチュードでありながらメロディーや和声がとても美しいです。エチュードを通して歌う練習や和声の響きからイメージを連想する練習等、多岐に渡り活用できる教材だと思います。


5. 単なる指の訓練としてのエチュード(練習曲)の意味に留まらず、より豊かな芸術性を兼ね備え、演奏会での演奏と鑑賞に相応しい内容を持った作品も多々あります。以下にご紹介します。

5-1. ショパンのエチュード Op.10 と Op.25 

こちらは言わずと知れたピアノ学習者なら1度は憧れる練習曲では無いでしょうか。すべての楽曲が本当に美しい…!ですがなかなか弾けない😂

私も学生時代に沢山練習したことを覚えています。コンクールや試験の課題曲に取り上げられることが多く、本番前の舞台裏で「ちゃんと弾けるのかな」と毎回ドキドキしていました。

ショパンはピアノの達人だったこともあり、高いテクニックを必要とすることは勿論音楽的にも美しく仕上げなくてはいけないのがこの練習曲の難しいところ。

そしてこの練習曲は、様々なピアニストが弾いています。同じ楽曲でも違うピアニストが弾くと全然違う仕上がりになります。

ぜひ聴き比べをして、お耳を育ててみてください!✨✨

5-2. リストやドビュッシー、ラフマニノフなどのエチュード

このレベルになるとエチュードというよりは1つの作品として取り組まれる方も多いかと思います。

私が以前取り組んでとても勉強になったと思うのは「2つの演奏会用練習曲より 小人の踊り」です。
音の羅列は難しく無いのですが「脱力が出来ていないとそれだけで弾けない!」ということに驚きました。この曲が弾き切れるようになった時には、自然と脱力が出来るようになり、その後の演奏も大きく変わりました。
この練習曲はそこまで音は難しくないので、ツェルニー50番を終えたぐらいの方なら挑戦出来ます。とても素敵な曲なので、興味のある人は一度挑戦してみてはいかがでしょうか?

ドビュッシーのエチュードは本当に難しい。まず全然テンポが上がらない!と悩んだことを覚えています。でも幼いころからエチュードをしっかり学ぶと、練習の仕方も学べるので、急がば回れでゆっくり仕上げていったことを覚えています😂

ラフマニノフのエチュードは、当たり前に9度の和音等が登場するので手が大きくない方は少し避けたほうが無難かもしれません。私は手が大きいほうでしたが、1曲弾き切る頃には暫く手が開きっぱなしになってしまっていました。でも本当に綺麗に弾けると素敵な曲なので、頑張って仕上げたことを覚えています♪

少し長くなってしまいましたが、いかがだったでしょうか?

エチュードを学ぶことで、様々なテクニックを身に着けることが出来ます。更には、「弾けない!」となった際にどうやって練習すれば良いのか、という練習方法を学ぶお勉強にもなります。

これらが弾けるようになると、有名曲や難しいと思ったような曲も弾けるようになり、ピアノ人生がとても豊かなものになると思います。

ぜひ、エチュードにも取り組んで頂ければと思います😊✨

国松沙樹
(センター南教室・ピアノ/絶対音感/ソルフェージュクラス担当)

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